form1の故障診断方法っぽいもの

突然調子が悪くなった我が家のform1ですがなんだかんだとやりとりの後、交換となってしまいました。稼働時間的には400-450時間程度でおかしくなってしまいました。状況ですが、サポートのベースはプリントできているものの底からの立ち上がり部分辺りからうまくプリント出来ない状況でした。おそらくレーザーの出力が設定値に達しないのでないかと予想。

交換に至るまでに中の人から試してほしいと言われたことを列挙しておきます。

  1. 新しいレジンでプリント確認
    ※:もし以前プリントが成功したものがあればその設定(5mm_Calibration_Steps.form)でプリントできるかを確認File_001File_002-1
  2. テストプリント用のサンプル()をプリントして写真を送る。
    ※:サポートの厚さは3mm以上を推奨みたいなので、通常/3mmにして2回プリントがおすすめ
  3. レーザースポットテスト
    以下コマンドで呼び出すことが出来るので画面指示に従って照射されたレーザーを写真に撮る。(レーザースポット部分にピントを合わせた状態で撮らないとNG)
    SONY DSC
    ・Windows
    “C:\Program Files (X86)\Formlabs\PreForm\PreForm.exe” -diagnostic
    ・Mac OS
    /Applications/PreForm.app/Contents/MacOS/PreForm -diagnostic
  4. メインミラーとガルバミラーの確認
    ※:ガルバミラーはバラさないと確認不可能なので真上から覗きこんでミラーに汚れがないことを確認IMG_6502
  5. ビルドドプラットフォームの確認
    ※:レバーを倒した状態(固定した状態)でガタが無いことを確認。
    上から見た時に見えるネジ(マイナス)を閉めこむことで調整可能
  6. レジンタンクの確認※:シリコン層に劣化がないこと傷がないことを確認

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その25)

今回の機体(5号機)は仕様を変えてテスト用に2機作りました。

  • 1.6mm厚PCBにRCYコネクタ実装版 => 41.8g
  • 1.2mm厚PCBにEHコネクタ実装版 => 38.8g
    ※:バッテリ重量は容量によって可変で-4g程度まで軽量化可能

こう見ると、1.2mm厚基板で作成したほうが優秀なのは数値からも明らかです。

機能満載でなんとかこの重量に何とか収めたイメージが強いですが、現在の自分の技術ではこの辺りが精一杯となります。※:基板の小型化とかのノウハウ持っている方いらっしゃいましたら教えて下さい。

■機体写真(手前が1.2mm仕様で奥の方に基板だけ写っているのが1.6mm仕様)

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前回のテストでは外部配線なしで推力70gオーバーの結果でしたが、飛んだかといいますと…、今回は飛びました!!!ただ、狭い部屋でのコントロールが難しいです。PS3のコントローラの感度をもう少し低く抑えた方が良いかも。あと、トリムが欲しいです。

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form1で安定したプリントをするためのいろいろ

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form1はちゃんと使えば高精度のプリントが可能な3Dプリンタです。しかし、うまく使ってあげないと高精度のプリントは出来ません。安定してプリントするためのいろいろがわかってきましたのでメモとしての残しておこうと思います。

1.電源の安定

日本の電源と言うか商用電源は100Vが基本ですが、実のところ結構変動しています。大電力の機械(ドライヤー、エアコン、洗濯機等)を動かした時に蛍光灯がちらつくなんてのは変動しているからです。そこで、form1と電源の間にUPSを入れてあげることで電圧が安定します。なぜ電圧が下がると問題かというと、電圧が下がる=レーザーの出力が下がる=レジンの硬化が不十分、となってしまうからです。

※:UPSは高くなりますが、出来れば常時インバータ給電方式の物を入れたほうが効果が高いです。自宅ではオムロンのUPSで常時インバータ給電方式のBU75SWを使っています。

また、form1はプリント開始時にプリント用のスライスデータと言うかGcodeと言うかを全転送されて、転送後にはスタンドアロン動作します。そのため転送終了後にはPCとの接続ケーブルを外しても動作します。PCからのノイズ除去のため、転送終了後にはPC-form1間のUSBケーブルは抜いたほうがプリント結果が安定します。※:PCもUPS配下に入れてform1専用機(プログラムを動作させない)とすることで接続していても動作影響は最小になります。

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その24)

だんだん埒が明かなくなってきたので5号機(Bata版)として作成しなおした基板を使って機体全体でのモーター出力の計測をしてみることにしました。この基板は電流量を大きくするべくパターンいじってるので、計算的には流れるはずなんですが…。

今回は単純にこんなかんじで計測することにします。基板にモーター&プロペラと駆動用のFET周りのみを実装してテストします。電源は、このためだけに定電圧電源を購入しましたよ、ちくしょう…。5Aも流せる電源うちにゃあございませんでした。

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電源をモーター回路に直結 して計測(4.1V設定)

  • モーター配線を基板にハンダ付け:72g(18g/個)
  • モーター配線をJST-ZHコネクタ経由:75-76g(19g/個)

⇒なぜかハンダ付けの方が推力が低いです。接触面積とかの関係かもしくはずっと使っているモーターを使ったからなのか…。ZHコネクタ経由で接続した方が安定した結果が出そうなので、テストはコネクタを実装でいきます。(0.5g/4個)

※:電源からはAWG20、各モーターにはAWG22で配線して電流は安定化電源側の表示でだいたい4Ah程度流れています。

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その23)

前回かなりはまっていたモーターの出力不足ですが、色々と試した結果…。まだはまっています。原因はバッテリーがモーターの必要電流を流せていないことです。 一回は、適当に配線変えて飛んだんですが原因特定すべく色々といじっていたら、飛ばなくなりました…。原因を一つ一つ潰していっている状態なのですが、原因の1つは模型用としてメジャーで皆さん使っているので深く考えないで採用したJST-PHコネクタが電流量を制限していることまでは分かっています。
モーターの単体テストで1基あたりの最大電流は瞬間的に1.2Ah近く必要なことがわかっていました。テストの際にはモーターを1基接続なのでPHコネクタの最大規格電流2Ahにかからずに問題なく電流が流せます。 しかし、機体に搭載した際にはモーターが4基あるので最大電流は約5A近くになります。そうなると、カタログ値2Aのコネクタでは容量が足りないので最大出力が出せなかったというわけでした。 わかってみれば簡単なことなんですが、全く問題無いと思っていたところだっただけに原因究明に時間がかかってしまいました。飛行機とかヘリとかやっていたら常識でしょうが…。Orz

コネクタをPHコネクタからRCYコネクタに変更してある程度までは推力も回復。しかし、RCYコネクタの最大電流も3Aとなっているので定格容量はオーバーしているんですがこれ以上大きいのは重いので今回は見送りました。安全係数に助けられているんでしょう、たぶん。

そして、テストを繰り返した結果、一番いい条件だとモーター1基辺り21gの推力を発生する事が分かりました。合計推力は84gとなって夢が広がります。カメラはいけそうですね。それでも、出来るだけ機体を軽くした方がいいのは変わらないので軽量化を頑張ります。

そして、もう一つはPCB側パターン幅の問題でモーターへの電流が確保出来ない事です。外部配線してみてうまくいく場合といかない場合があるようで、配線用量的には足りているのに飛ばないと…。らちがあかなくなってきたのでテスト用にPCBを1枚発注しました。これの結果次第で方向性を考えることにします。

■現在の機体写真

※:モーターへの電力供給を増やすために外部配線とかしまくっています。写真は340mAhのバッテリを搭載して全備重量43gです。

◆基板イメージ

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4号機/α版からの変更点は

  • バッテリ接続用のコネクタ変更(JST-RCY or EH)
  • USBコネクタを軽量なものに変更(データシートが見つからない…)
  • 基板形状とパターン変更でモーター駆動用の電流量を確保(現状最大で1A/基は確保)
  • 外部にモーター用の増設ケーブルを接続できるようにパターン修正(おそらく配線しなくても飛ぶ予定)
  • バッテリ電圧測定回路を修正(なぜか抵抗分圧してしまった回路を修正)
  • テストポイント&ジャンパ回路を削除 ・部品配置の最適化
  • 重量軽減のため基板アーム長を短縮&GND領域を削減
  • モーターマウンタ固定用の穴を1⇒2に増やす ※:基板厚は1.2mm/1.6mmの2パターンを予定

そろそろまともに飛ぶようにならんかな~。

Form 1を使うときに便利なツール(その2)

レジンの拭き取りとかIPA洗浄後のプリント物の乾燥時には「セブンプレミアム クッキングペーパー 40枚入」が安いしおすすめ~。繊維があまりはがれないというかなのでプリント物に付かないのもいいです。

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そして、form 1を使っていると「Resin Tank」にレジンの塊というか形成不良のレジンのジェル状のものが底に張り付いている事があります。FormLabs的にはスクレーパーで剥がすみたいに書いてあるのですがそんなことしたら間違いなく底に傷がつきます。なにかないかと探してみたところレック ビン・缶用スクレーパー K567」を見つけて使っていますがなかなかいい感じで剥がすことが出来ます。剥がした後は先が丸いピンセットで回収します。

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その22)

どうにも納得がいかないので、推力テスト用の治具を作って再度推力を測定してみました。結果、搭載バッテリーを使って1基で18gとなりました。4基合計推力が72gとなると飛ぶはずなんですがどうして飛ばないの??基板側で何らかの電流量制限に当たっている線が濃厚になってきました。

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その21)

最近、クアッド関係の更新がなかなかできなかったのは原因がわからない迷宮にちょっとハマり込んでいたからです。

かなり悩みましたがだいたい原因がわかってきたのです。

■4号機写真

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4号機は全部入りでα版を兼ねるべくして作成していたのですが、写真のようにすべて搭載すると飛ばない…。それはもう、床を這うようにしか飛ばない。 単純に考えて推力不足なのですが、モーター&ローター単体で20g以上のテストデータがあるので機体側の問題だと考えて色々と修正したりテストしていました。

  • FETの電流制限
  • バッテリの出力電流制限
  • 基板パターンに流せる電流制限
  • モーターの回転方向
  • プロペラのバランス

基板パターンに関しては4層基板の内層は17umということを忘れてパターン引いてしまったので一部当てはまるのですが、それ以外はテストも問題なし。 最後の最後で、機体搭載時条件(バッテリ駆動)での推力を測ったらローター1基あたり12-13gの推力でしたと…。記録を読んだらテストした時には単体で定電圧電源から5V入力していました。非接触回転計まで買ってテストしましたよ…。

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Form 1を使うときに便利なツール

何度かプリントしてみて便利な小物がいくつかありましたので覚え書きします。

プリント後に「Build Platform」からプリント物をはがす必要があります。通常はスクレーパーを使用するようになっていますが、便利な物を見つけました。「木柄金ベラ」 がかなり便利です。先端部分の薄さは0.3mm程度でさらにステンレス製でかなりしなります。プリント物を外すときにプラットフォーム側をあまり削り取ることもなく簡単に外れます。

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もう一つが、「アネックス(ANEX) ステンレスピンセット ロングノーズタイプ250mm No.153」「アネックス(ANEX) ステンレスピンセット ロングノーズタイプ200mm No.152」どちらでもいいのですがIPAからプリント物を取り出す際に使用すると手袋とかを使わなくても取り出すことが出来ます。

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Micro Quad Copter X-Typeのフライトモデルの制作(その20)

先月末に発注していました4号機の基板が到着して実装&テストしました。ここまで来るのに1年かかるとは全く考えていませんでしたが、ようやくすべての回路を載せた機体が完成しました。
ここからの予定ですが、冗長になっている部品の削除&確認と不要と思われる部分の削除&確認をして配布用のβ機の設計をします。(追加したバッテリ電圧確認用の回路、なんでこんな面倒なことをしたのかが不明。シンプルに変更予定)機体重量に関してですが、部品の軽量化で-3gの全備重量38gを予定しています。(テスト配布用機体は最大5機用意する予定)

MultiWiiの設定に手こずっていますが来週中ぐらいで何とかしたと思っています。

飛んでるところは誰かの手を借りないと無理なのでもう少しお待ちください。

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■現在のコンポーネント重量(4号機/α版)

PCB_Frame = 10.4-10.5g(7.8g)
BluetoothDongle =1.7-1.8g
USB(TypeA)Connect = 2.0-2.1g
上記実装済み重量=>14.2g

Motor + propeller = 15.4g(3.8-3.9g x4)
Mounter = 2.8g(0.7g x4)

Lipo Battery = 9.5g(400mAh)

Total = 41.9g

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